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【じわ怖】じわじわ来る怖い話まとめ

【じわ怖】じわじわ来る怖い話をまとめました!サラッと読めるものの実際起こってしまいそう、後味が悪い、人間が怖い。ふとした瞬間に思い出してしまい、じわじわと来る感覚をお楽しみください。

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【じわ怖】蔵ばばあ

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母の話。

母は小さい時、
『蔵ばばあ』というのを怖がっていた。

これは母自身もよく覚えてるし、
母の兄達もよく知っている。

大人になってからは恐怖感は忘れて、
母の兄も親戚が集まった時に、

「お前、蔵ばばあが怖いって言ってたな~」

なんて母に言ったりしていた。

まあ、母の実家は古い農家だから、
昔の蔵を改造して倉庫に使ったりして、
古臭くて不気味だったから、
幼かった頃の母は怖がっていたんだろう、
ぐらいにみんな思っていた。

ところが、最近になって母が、
蔵ばばあの正体を思い出したという。

きっかけは、母の母…

つまり、私の祖母が、
脳血管の病気の後遺症で痴呆の症状をあらわした事だ。

アルツハイマー型の痴呆症とは症状が違うのだけど、
世話をしないといけないという点では同じだったので、
母も介護の手伝いにちょくちょく顔を出していたらしい。

祖母は自分の産み育てた子供達の顔もわからなくなっており、
特に女性が祖父に近寄るといい顔をしなかった。

無論、母も例外ではない。

祖父に近づいた母に対する祖母の睨みつけるような顔を見ていて、
母は蔵ばばあの正体を思い出した。

蔵ばばあとは、
祖母が母にしか見せた事のない顔だった。

祖母は、
三番目に生まれた子である私の母をあまり大事に思っておらず、
祖父や他の親族の前では可愛がるそぶりをしていたものの、
母と二人きりの所では、
目立たない服の下になる部分をつねったりしていたらしい。

それをされていた場所が蔵だったそうだ。

まだ幼かった頃の私の母は、
みんなの前でにこにこ自分を可愛がっている自分の母親と、
誰も見ていない蔵で、つねったりひっかいたり、
悪口やどうしようもない事を繰り返し言っている自分の母親を、
無意識のうちに完全に別人だと考えるようにしていたらしい。

つまり、
自分をつねったりひっかいている人は母親ではなく、
蔵ばばあだと信じるようにしていたのだ。

最近、痴呆症が進行した祖母は、
自分の夫である私の祖父の顔もあやふやになっているらしい。

祖父の腕には、
昔に母がされたようなつねった跡がいくつもついているそうだ。


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