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【じわ怖】じわじわ来る怖い話まとめ

【じわ怖】じわじわ来る怖い話をまとめました!サラッと読めるものの実際起こってしまいそう、後味が悪い、人間が怖い。ふとした瞬間に思い出してしまい、じわじわと来る感覚をお楽しみください。

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【じわ怖】てすと

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20年ほど前、売れない漫画家をしていたときに、
某マイナー系の雑誌でそこそこに人気のあった漫画家さんのところに、
3日間という約束でアシスタントをしに行ったときの話です。

引っ越したばかりの、
狭いながらも新築で綺麗で清潔そうなマンションで、
その漫画家先生も修羅場の割には穏やかだし、
先輩のアシスタントも気さくで良い人たちで、
とても気持ち良く仕事が出来ました…2日目の夜までは。

2日目の夜。

皆で眠い目と脳を熱い日本茶で覚ましつつ、
少し休憩していた時のことです。

誰かがその部屋に元からついているという有線をつけ、
ちょっと懐かしめの歌が聞こえるチャンネルに合わせました。

皆疲れているので、
無言でそれを聞いていました。

すると、音が大きくなったり、
雑音混じりに小さくなったり…。

「かえって気になって仕事にならないね」

と漫画家先生が消しに立ち上がった瞬間、
「てすと」と、
滑舌の良いはっきりした子供の声がしたんです。

全員「?」と漫画家先生の方を見ましたが、
先生は首を振るだけ。

「聞こえたよね?」

と誰かが言うと、

「混線したんじゃない?」

と誰かが答え、
先生は有線を消して、
皆で仕事に戻りました。

それから緊張の続く中、
1時間ほど作業をしていると、
今度は天井の方から「てすと」というさっきと同じ声がして、
続けざまに、隣に座っていた先輩アシスタントの後ろの壁、
私の足元に同じ声が…。

それでも手は離せない私達アシは、
震える手を無理に押さえて、
叫びたいのを我慢して仕事をしていました。

しばらく間があいて、
またあの声が聞こえました。

それと同時に、
先生が悲鳴をあげて飛び上がりました。

「肩に抱きついてる!」

先生は懸命に背中のモノを振り払おうとしましたが、
それでもその最中に「てすと」という滑舌のいい子供の声が、
本当に先生の方から何度も聞こえました。

生まれて初めてそういうモノを見た私は、
恥ずかしながら気絶をしてしまったようで、
その後の騒動は覚えていません。

(目が覚めたら、他のアシスタント達はなにもなかったように、
電話の応対をしていたり、朝食を作ったりしていましたが、
先生は寝室から出てきませんでした。
ちなみに私のギャラは、
ちゃんと日払いでいただきました(笑))

ただ、その先生は、
その号の原稿を落としただけじゃなく、
そのまま連載も休載から打ち切りになり、
最近では見かけなくなりました。

『消えた漫画家』なんてサイトで時々見かける人ですが、
どうか誰かは詮索しないでください。

これがここ数年の一番のしこりでした。

やっと人目に晒せて、
いくらか浄化されたような気がします。

あの先生もアシスタントの皆も、
無事に過ごしていますように。


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