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【じわ怖】じわじわ来る怖い話まとめ

【じわ怖】じわじわ来る怖い話をまとめました!サラッと読めるものの実際起こってしまいそう、後味が悪い、人間が怖い。ふとした瞬間に思い出してしまい、じわじわと来る感覚をお楽しみください。

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【じわ怖】』

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アライグマの霊を見た事がある。

正確にはアライグマと米兵の霊。。

大学生の頃に夏休みを使って
アメリカにホームステイしたんだよ。

そこのホストファミリーは
明るくて本当に優しい人達だったんだが、
数年前に息子さんを亡くしていた。

海兵隊にいたが、
不幸にも事故で亡くなってしまったんだそうだ。

リビングには家族の写真が沢山あって、
その中に迷彩服を着た息子さんと、
腕に抱かれているアライグマのツーショット写真があった。

息子さんの名前はアレックス(仮名)で、
アライグマはレベッカ(仮名)。

母親を失った子アライグマをアレックスが拾ってきたんだそうだ。

食いしん坊で太めだが人なつっこいレベッカの世話をしてる内に、
一時期不仲だった家族は再び絆を取り戻した。

これが前置きで、
ホームステイ開始から二週間ほど経った晩、
夜中に喉の渇きで目が覚めた。

水が飲みたくて起き上がろうとするんだが
上手く体が動かなくて、
寝ぼけてんのかなーなんて思ってる内に悪寒が走る。

上手く言えないが
胃の奥がゾワゾワするっていうか、
とにかくどうしようもない不快感。

それだけじゃなく体が重い。

なんか犬か猫らしきものが体に乗ってる感じ。

一瞬レベッカ?と思ったんだが、
レベッカは息子さんとほぼ同時期に亡くなっていて、
今この家にペットはいない。

暗闇に目が慣れてきた頃、
ようやく体に乗ってる奴が見えたんだが、
とにかくキモかった。

体は小型犬くらいあるバッタ、
顔は白人のおっさん。

頭皮テカテカの末期ハゲ。

凄くムカつく感じにニヤニヤ笑ってるそいつが
腹の上に乗っていた。

しかもそいつ一匹じゃなく、
体は人間で顔がバッタっていう、
これまたキモイ奴がベッドの横に立って俺を見下ろしてる状態。

人面バッタ(俺の腹に乗ってた方)と
虫人間がどんどん顔を近づけてくるし、
連中の屁なのか口臭なのか知らんが、
部屋中卵が腐ったような臭いが充満して吐きそうだし、
化け物がヒャハッヒャハヒャハッて甲高い嫌な声で笑うたび、
胃腸が捩れるみたいな不快感に襲われて正直泣きそうだった。

いくら踏ん張っても体は動かないわ声も出せないわで
パニックになってたんだと思う。

南無阿弥陀仏と唱えるつもりが、
気付いたら脳内で寿限無を暗唱していた。

虫嫌いの俺はそのくらい必死だったんだ。

海砂利水魚の水行末、雲来末、風来末まで暗唱した時、
人面バッタがいきなり吹っ飛んだ。

え?と思ってそっちへ視線を向けたら、
亡くなった筈のレベッカがバッタの首をくわえて
ビッタンビッタン壁に叩きつけている。

それに狼狽えるようにして後ずさったバッタ人間を、
Tシャツと迷彩ズボン姿の軍人が横から殴り飛ばした。

アレックスだった。

倒れ込む昆虫人間に蹴りを入れ、
更に何度も蹴るアレックス。

人面バッタの頭に噛みついて、
ささやかな頭髪を毟り取るレベッカ。

いつの間にかマウントポジションに持ち込んで
バッタ人間の顔面を殴り続けるアレックス。

再び人面ハゲをくわえ、
今度は床に叩きつけるレベッカ。

その後も関節技、跳び蹴り、頭突き、金的と
あらゆる暴行を加えていた一人と一匹だったが、
急にアレックスが振り返って、
満面の笑顔を浮かべながら親指を立ててきた。

レベッカはいつの間にかアレックスの足元にいて、
犬のような笑顔の表情。

どうやら終わったらしい。

ありがとう。

覚えてるのはそこまでで気付いたら朝だった。

ホストマザーに
昨夜何か聞こえなかったか聞いてみたんだが何もないと。

でも夢にアレックスとレベッカが出てきてハグした後、
運動して腹が減ったと訴える彼らに食事を与えたんだそうだ。

「あの子は天国でもレベッカと一緒だから寂しくない、
父さんと母さん達は心配しないでくれって伝えたかったのかも」

とマザーが言い、
皆しんみりした空気に。

お宅の息子さんとペットは
悪霊をボコボコにするくらいアグレッシブですね
とは当然言える筈もなく、
俺は日本人らしく神妙な面持ちで頷いておいた。


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