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ヒキニートを更正させるとかナントカ言ってるおばちゃんが近くにいる。
何でも、その手の相談員を経験してるから自信あるとかナントカ。
そして、ちょうど手ごろな(?)ニートもいた。
かつては俺の友人だったが、
受験に失敗してからニートになった。
なまじ俺だけ同一の志望校に受かったもんだから、
負い目を感じてた。
ある日、
近所のグラウンドに行くとそいつがいた。
珍しいな、
アイツが外に出てるなんて…。
たいていそいつの家の前を通るときに2階見れば、
カーテン閉まってるから、
居るらしいってのがわかるんだが、
そのときは窓全開、カーテンがはためいていた。
さてはおばちゃんやったな、
と思いながらグラウンドに行くと、
案の定おばちゃんがいた。
どうやらそいつを連れ出したのもおばちゃんらしい。
俺もなんか声をかけるかとグラウンドに入ろうとして、
足が止まった。
アイツは誰もいないグラウンドのど真ん中で、
体育座りをして耳を塞いでいた。
目もきつく閉じて、
ぴくりとも動かなかった。
そして、それを見つめるおばちゃんは笑顔だった。
初めて人に殺意を覚えたのはこの時だった。
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