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友達が、本当に保育園くらいの頃からお話が好きで、
当然のように小学生の1,2年からそれこそお話を書いてた。
で、その頃からずっと一緒のオリキャラが居るんだ。
もう20年以上一緒の。
そんな友達が、ある日うちにあるSDを見て、
フルチョイスすることに決めて、したんだ。フルチョ。
もちろんそのオリキャラを。
もうドン引きするくらいに熱愛して、
本当にアツアツの夫婦みたいだった。
(同姓だったが)
でもある日、
「これは○○じゃない……」
とか言い出した。
言い出して、どうするかと思ったら、
そのSDを違う名前にして、
1からドールを作ると言い出して。
材料を買ってきて、本当に作り始めたんだ。
それも、「成長させる」とか言って、
そのオリキャラの赤ちゃんドールを。
それこそすごい念を篭めて、
毎日一緒にご飯を食べて、抱きしめて、一緒に眠って、
その赤ちゃんドールは本当にそのオリキャラみたいだった。
なんていうか、友達のお話を読んで、
オリキャラのことはそれなりに分かってるんだ。
まるで一緒だと本当に感じるくらい、
生気のあるドールだった。
友人は赤ちゃんドールを完成させたころ、
また新しい素体を作り始めた。
少しだけ成長した、その子のドール。
それが繰り返されて、
今ではその子は5歳くらいのボディを手に入れてる。
今までのボディは全部押し入れにあるらしい。
最初のSDも、
普通に別の名前のキャラとしてかわいがられてる。
で、ここまでは別に怖くないんだ。
おかしいかもしれないが、怖くはないんだ。
ここからが少しホラーっぽいところ。
友人の家はそれなりに近いし、
まだ普通に仲もいいから、よく遊びに行くんだけど。
そのドール、下手な人間より存在感があって、
別に目の前で動かれても何の違和感も無いだろうってくらい。
「ああ生きてるんだな」
って、本当にすんなり信じて思えるくらいの子でさ。
最初の頃はそうでもなかったんだ、
でも2~3歳くらいのボディを手に入れた頃からかな、
たびたび話し掛けてくるようになった。
台所用洗剤の、
お皿を擦るキュッキュって音あるだろ、ああいう声で。
最初は意味なんてなくて、
あーとかそんな感じだったのが、
成長していくに従って、
普通に言葉を話すようになっていった。
耳で聞こえるんじゃなくて、
頭の中に聞こえる感じ。
テレパシーみたいな風に、喋る。
友達は普通に
「今日オリキャラがケーキ食べたいって言うからケーキを買った」
とか言うし、
友達の両親も
「あーあの子。喋るね、話し掛けられたことあるわ」
っていうから、妄想ではない。
でも、全然ビックリしないんだ。
喋ったり動いたりするのが当然と思える。
でもドール。
粘土なんだよ、どこまでいっても。
でも、生きてても全然違和感がない。
今はもう、全然普通に流暢に話し掛けてくる。
何か食べてると
「あーそれほしい」
とか言い出すし、
あげると嬉しそうに笑う(ように見える)。
目を離したスキにポーズが違うなんていつものことで、
なんとも思わない。
段々声もきれいになってきて、
今じゃ普通に女の子みたいな声で喋るようになった。
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