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いまだに覚えている不思議な話なんだけど。
小学生の頃、学校の近くに、
お化け屋敷みたいなボロ屋に1人で住んでいる美人がいた。
20歳くらいで、
見るからにはかなげな感じの人。
(後から知ったんだけど、市内の大きな神社の神主さん家だった。
父子家庭で神主さんはずっと神社だったから、1人暮らしに見えただけ)
学校の行き帰り頃、
いつも庭でゴミを焼いてたから、
よく話し掛けてたし構ってもらってた。
で、ある日、
学校帰りにその家に寄ったら、
庭先で異様な光景が展開していた。
縁側に座る美人、
その膝に座って泣きじゃくる女の子(同じ学校の低学年に見えた)、
そして、その前で土下座するクラスメイト男子3人。
何かひたすら謝ってた。
あまりにも異様な雰囲気に、
私は皆に見つからないように家に帰った。
家に帰って母にその事を話すと、
「へぇ~」的な生温い返事と共に、
「男の子達が女の子に悪さしたんでしょう」
と。
そっか、そうだったのかと納得したその夜、
近所で小火が3件発生。
土下座していた3人の家だった。
それから数年後、
同窓会の席で再会した3人と、美人の話が出た。
3人は口々に
「あれは怖かった、魔女だ」
と言う。
土下座事件の日、
3人はいつもどおりの帰宅経路で、
ボロ家の前を通りかかった。
で、庭先に大きな和人形が置かれているのを発見。
いつも庭でゴミを燃していることから、
人形も燃やす物=ゴミだと思い込み、
3人がかりで着物を剥いだり振り回したりと遊んでいた。
そこへ美人登場。
その場で一喝され、
庭に正座させられお説教モード。
お説教中、美人はずっと、
膝の上に乗せた人形の髪や着物を整えていたそうだ。
その日の夜、
3人の家が揃って小火。
理由はまちまちだけど、
人形と美人の祟りだってトラウマになっているそうだ。
ところで前述の通り、
その時私が見たのは、
『美人の膝に座って泣きじゃくる女の子』
だったんだけどね。
不思議な人形の話でした。
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