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私の実家は部屋に鍵がない。
そもそも親が『プライバシー=隠し事』みたいな感覚の持ち主のため、
常にドアを開け放ちにしておかねばならない。
それが嫌で、
新幹線で2時間の距離に進学して家を出た。
ものすごく嬉しかったし浮かれていた。
新しい部屋の中は私の秘密を公に出来る素敵な密室。
教科書よりも先に同人誌を買い漁り、
通販の申し込みも手当たり次第に送った。
そして引っ越しの荷解きも終わってないのに同人誌を読み漁って、
そのまま床にぶちまけたまま外食に出掛けた。
3時間後に帰宅すると…えぇ、母がいましたorz
25年前、まだ時代がユルかったこともあり、
大家は「親です」と言われると
部屋にあげてしまうのは珍しくなかった…らしい。
母はこちらを見もせず
ホモホモしい薄い本を広げて見ていた。
無言のまま過ごす時間は長く、
窓の外には春の雪が舞っていた。
その後は過干渉はピタリと止んだ。
どうやら陰陽師で有名な京都の某神社に
「娘が┌(┌^O^)┐<ホモオなんです」
と相談した結果、
そっとしておくように言われたらしい。
神社もいい迷惑である。
今は両親とも良い関係で月1会っているが、
あの日のことは無かったことになっている。
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