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友人の話。
とある山でキャンプしていた時、
気が付けば目の前に奇妙な物が鎮座していた。
掌に載るほどの大きさの、
小さな達磨。
片目だけに墨が入っていて、
それがまるでこちらを見ているかのよう。
しばらく見つめ合ったが、
やがて達磨はコロリンコロリンと何処かへ転がっていった。
この話を顔見知りの山屋に喋ったところ、
「あぁ、彼処の淵の周りって、
確かに達磨がよく出るよね」
そんなことを言われたのだそうだ。
仲間内では達磨淵などとも呼ばれているとか。
「まぁ見てない人は、
まず信じてくれないしね。
特に悪いことが起こる訳でもないし、
深く考えなくても良いよ」
そう言って笑われたのだという。
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