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友人の話。
叔父と一緒に山菜採りに出かけていた時のことだ。
山の中を一人で彷徨っている老爺を見かけた。
谷を挟んで別の斜面を、
ゆっくりと歩いていたらしい。
老人にしては背がスッと綺麗に伸びていて、
足取りも確かだった。
同行していた叔父はそこで採取を止め、
強引に彼を連れ山を下りたという。
「俺の祖父さんのそのまた祖父さんの頃から、
あの爺さんは彼処の山を動き回ってるんだってよ。
俺も小さい頃から何度か見ているが、
いつもまったく同じ姿なんだ。
この山ではあの爺さんは無視するよう、
昔から言われとるよ」
麓に下りると、
叔父はそんなことを教えてくれたそうだ。
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