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知り合いの話。
彼の祖父はかつて猟師をしていたという。
遊びに行った折に、
色々と興味深い話を聞かせてくれた。
「深い森を歩いているとな、
何処からか団栗が投げ付けられる山があったよ。
当たっても別に痛くもないが、
何故か全身から力が抜けちまうんだ。
ヨイヨイになってろくに歩けなくなるから、
そこで猟はお終い。
獲物を何匹か仕留めた後に限って、
よく飛んできたモンだったわ」
「何というか『もうここいらで帰れ』っていう知らせかと思うとったがな」
祖父さんは飄々とした顔でそんなことを言っていた。
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