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友人の話。
アスリート達がよく合宿で使っている山があるそうだ。
そこの道を登っていると、
後ろから「おう!」と声が掛けられることがある。
振り向いても誰もいない。
おかしいなと思いながら歩き続けていると、
再び「おう!」と来る。
やはり誰の姿も見えないのだが、
そう何度も声掛けをくり返されている内に
段々急かされているような感じになって、
結局最後は小走りで道を登り切る羽目になるのだと。
その怪は『体育会系』という名で呼ばれていた。
不思議なことに、
嫌われていた様子は特になかったらしい。
「アスリートの幽霊か、はたまた彼らに影響を受けた物の怪か。
今だったら差し詰め『脳筋』って渾名になっていたかもね」
この話を聞かせてくれた友人は、
そう言って笑っていた。
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