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山仲間の話。
山で単独行の最中、
一軒の廃屋に出会した。
「昔に炭でも焼いていたか?
それにしては竈がないけど」
そんなことを考えながら通り過ぎると、
家の裏手におかしな物を見つけた。
細長く盛られた土があって、
そこに鎌だの鉈だの、
様々な刃物が突き刺してあった。
真っ赤に錆びた刃に混じって、
まだ新しい物も幾つか見受けられた。
「何だこれ?」
不思議に思い近くに寄ると、
あることに気が付いて足が止まる。
細長く盛られた土、
よく見るとそれは、
大の字に横たわった人の形を取っていた。
「新しい刃物があるってことは、
誰かが刺し続けてるってことだよなぁ……」
急に気味が悪くなり、
足早にそこを後にしたそうだ。
その後はその山に登っておらず、
あの人型と刃物が何だったのかは不明のままである。
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