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知り合いの話。
彼は仕事柄、
山に籠もることが多いそうだ。
祖父が色々と教えてくれたのだが、
その中に一つ変わった注意があったらしい。
「日付が切り替わる頃合にゃ、
山ン中をうろつくんじゃないぞ。
この山ン中じゃ、
時間ってのは連続して流れてないんだ。
昨日が終わって新しい日が始まる時に切り替わるのよ。
これが円滑に替わりゃ問題ないんだが・・・
時折な、ズレが生じてる」
「そんな場面に出会すとな、
ズレた所から妙なモンが見えちまうんだ。
この世の理の外にいるっていう外道がよ。
うっかり見つかって、
引き摺り込まれたら帰って来れねえぞ」
この山じゃ百鬼夜行でも見えるのかいな。
そんなことを考えたが、
言い付け自体はしっかりと守っているのだという。
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