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じいちゃんの釣り仲間から聞いた話を一つ。
その人の父親が山小屋に住んでいた時のこと。
ある晩、
罠かごにねずみが沢山入っていたことがあった。
冬もそろそろ始まろうかといった時期だったので、
山のねずみは丸々としている。
おじさんはそれを揚げ物にして食べることにした。
調理したねずみを油に放り込んでしばらく待っていると、
急に入り口の戸をドンドンドンドンと大きく叩く音がする。
こんな時間に誰が?と思い
おじさんが戸を開けてみると、
誰もいない。
首を傾げながら戸を閉めると、
またドンドンと叩く音がする。
もう一度戸を開けても、
やはり誰もいない。
おじさんは、
あぁ、狐が匂いを嗅ぎつけて来たんたなと思い、
外に向かって
「分けてやるから待っとれ」
と言って、
でき上がっていた揚げ物を
2、3個外に出して戸を閉めた。
戸は鳴らなくなった。
翌日戸を開けると、
やはり揚げ物はなくなっていた。
そして、関係があるかどうかは分からないが
その日は、普段釣れないような大きな岩魚が釣れたそうだ。
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