スポンサーリンク
知り合いの話。
彼はかなり深い山奥に住んでいる。
一番近い隣家でも、一キロくらい離れているそうだ。
ある日、その隣家の母娘と農道で一緒になった。
娘はなかなか社交的なお嬢さんで、彼にいろいろと話しかけてきた。
お嬢さん曰く、彼女はよく山の中で天使と遊んでいるのだという。
子供の空想かと微笑ましく思い、可愛いものですねと母親に話しかけた。
母親は急に無表情になって言った。
「天使には毛の生えた尻尾なんて生えてないわ」
そこで会話が途切れてしまい、そのまま道なりに別れたという。
数年後その家族は引っ越してしまい、天使のこともそれきりなのだそうだ。
- 関連記事
-
スポンサーリンク