【じわ怖】じわじわ来る怖い話まとめ

【じわ怖】じわじわ来る怖い話をまとめました!サラッと読めるものの実際起こってしまいそう、後味が悪い、人間が怖い。ふとした瞬間に思い出してしまい、じわじわと来る感覚をお楽しみください。

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【じわ怖】イビキ

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ある夜、11時頃、
2階の部屋で受験勉強をしていた私は、
ちょっとコーヒーでも飲もうと思って、
1階の台所へ降りていこうとしていました。

2階の階段の横は父が寝ている部屋。

そのころ新聞配送の仕事をしていた父は、
普段は夜の9時頃には起きて出かけていきます。

しかしこの日はもう11時なのに、
部屋から「ンゴ~」とイビキが響いてきました。

父はけっこうイビキがうるさい人で、
昔まだ家族が狭いアパートの一室で川の字になって寝てたころは、
その音でなかなか寝付けないほどだったんです。

でももうこの頃には、
まあ広い家に住めるようになり、
私も個室をもらってたので、
なんか久しぶりに父のイビキを聞いた感じがして、
ある種の懐かしさを感じましたが、
『あれ、まだ寝てる』という思いも同時に抱きました。

それで下の台所へ行き、
まだ起きていた母に

「今日は父さん休み?」

と尋ねると、

「何いってんの、とっくに出かけたわよ」

との返事です。

「え、うそ、今イビキ聞こえたよ!」

と言ってみても、

「いつも通り、9時半には出かけたわよ」

と、重ねての返事。

そして私の聞き間違いだろうと、
さっさと寝てしまいました。

納得のいかない私は、
2階の父の部屋をのぞいたのですが、
やっぱり父はもう出かけていて、
部屋はもぬけのカラです。

不思議な気持ちのまま部屋を見回した私は、
あることに気づいたのです。

父の部屋には祖父、
つまり父の父の位牌のある仏壇が置いてあったことを。

そしてその祖父は、
やはり父と同じイビキのうるさい人だったことを。

私は祖父の唯一の内孫だったので、
生前、私をとてもかわいがってくれてました。

当時近くに住んでいた私は、
よく祖父の家に泊まりに行き、
枕を並べて眠りました。

そしてその時、
私はやっぱり祖父のイビキに悩まされていたのです。

だから、あまり泊まりに行くのは好きではなかったのですが、
1回行くと50円のおこづかいをくれたので、
それが目当てみたいなもんでした。

そのイビキを聞いた頃に私たちが住んでいた家は、
実は祖父の家だったのです。

祖父の死後、
近くのアパートに住んでいた私たち家族が移り住んだのでした。

『ああ、じいちゃんまだこの家にいるんだぁ~!』

と、私は何の抵抗もなく思いました。

恐ろしい感じも全然なく、
祖父が見守ってくれているような気がして、
むしろうれしい気持ちでいっぱいになったのです。

数ヶ月後の受験も無事終わり、
私は志望校に合格しました。

祖父が死んでから、
仏壇にお参りなどしたことのなかった私でしたが、
それからは時々は仏壇の前に座り、
祖父に話しかけるようになりました。

そしてそれは、
20年たった今でも変わらずに続いています。


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